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試合レポート

難敵・岡山との熱戦を制す。今季3度目の3連勝で前半戦終了

 

互いにスタイルを出し合い決定機を築き合う、白熱の好ゲーム。80分に先制すると相手の強力な追撃を振り切って、1-0で勝利した。リーグ前半戦最後に今季3度目の3連勝。勝点を40の大台に乗せた。

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池田初先発、新太初メンバー入り

今季前半戦ラストゲームは、互いのスタイルをぶつけ合い、前半から決定機を築き合うハイテンションなゲームになった。
 
前節の群馬戦に続き中川寛斗を4-2-3-1の頂点に据えた0トップシステム。前節からは保田堅心がベンチスタートとなり、池田廉が今季初先発。ベンチには長いリハビリを終えた渡邉新太も並んだ。
 
片や前節から5人を入れ替えた岡山のシステムは、ボールを奪ったあとの攻撃をスムーズにする狙いとして、第19節・徳島戦以来の3-5-2。徳島戦では出場停止で不在だった守備の要ヨルディ・バイスが今節はいるにもかかわらず、初めてのベンチスタートとしたのは、徳島戦での最終ラインの感触がよかったことと、スピードのある大分の左サイドに対応するためもあって右CBには本山遥を配置したと、試合後に木山隆之監督は明かした。2トップは櫻川ソロモンと坂本一彩。
 
8分には岡山の強みであるセットプレー。佐野航大の右CKを坂本にヘディングシュートされたが、松尾勇佑が蹴り出した。その直後にもスローインの流れから仙波大志にミドルを打たれ、今度は西川幸之介が抑える。9分には大分が左サイドを崩し、野村直輝からの展開を逆サイドで受けた上夷克典が左足を振り抜いたが、弾道はわずかに枠上へ。

 

狙いの形で複数の決定機を築くも…

10分には藤本一輝が持ち上がり、インナーラップした高畑奎汰へとスルーパスを出して、高畑のマイナスの折り返しに弓場将輝が合わせる決定機も築いたが、シュートは前にいた野村に当たって跳ね返ってしまう。27分には野村の体を張ったキープから松尾のクロスに逆サイドで藤本が合わせてネットを揺らしたが、潰れ役を務めた中川がオフサイドと判定されゴールは認められず。
 
岡山のプレスに遭いながらビルドアップにトライする中で、29分にはペレイラの縦パスが田中雄大に引っ掛けられ、そのままシュートに持ち込まれるピンチに陥ったが枠の左に逸れて事なきを得る。その後もサイド攻撃を繰り返す大分だが、しっかりと中を閉める岡山の守備をなかなかこじ開けるには至らない。
 
前半アディショナルタイムには岡山のFKからピンチ。佐野のキックを掻き出したあと、坂本に2連発でシュートを浴びせられるが、1本目は安藤智哉がブロックし、2本目はラインぎりぎりでペレイラがクリアして、試合は0-0で折り返した。

 

修正した岡山に流れを持っていかれそうに

中川と野村の組み立てや弓場の攻守に集中した立ち回りで優位に進め、好機の数も大分が多いながら、シュート数はこちらが3本、岡山が6本という前半。下平隆宏監督はハーフタイムに「岡山はこういう展開をしっかりものにしてくる力強さを持っている」と選手たちに注意喚起した。
 
岡山は後半、守備を修正。寄せのタイミングとスライドを合わせて圧を強めるとともに、攻撃に切り替わった際にサイドが前に出ていけるようにした。これにより後半立ち上がりは岡山のペースに。安藤らが体を張って対応する時間帯が続いた。
 
65分、木山監督は田中をステファン・ムークに交代。71分にはそのムークに自陣でボールを奪われ、鈴木喜丈にシュートされる。松尾のブロックで跳ねたボールは逆サイドへと飛び、そこには佐野が飛び込んでいたが一歩詰めきれずというビッグチャンスを、岡山は築いた。その直後には坂本をルカオ、本山をバイスに2枚替えして、さらに布陣の強度を高めてくる。下平監督も73分、弓場と池田をベンチに下げ、保田と渡邉を投入。野村をボランチに下げて保田と組ませ、中川と渡邉の2トップで流れを引き戻しに出た。続いて78分には松尾を屋敷優成に、中川をサムエルに交代。サムエルと渡邉が縦関係気味の立ち位置を取る。

 

前節に続きサムエル投入直後の藤本弾

その交代の2分後だった。相手に傾いていた流れを再び引き寄せる先制弾が生まれる。起点となったのはセンターサークルでボールを受けた渡邉のドリブルだ。相手3人を引きつけながら前へと運び、フリーになっていたサムエルに託すと、バイスにコースを切られたサムエルは左に抜け出す藤本にパス。相手がニアにスライディングし、その後ろには金山隼樹も構えていたが、その位置とニアポストの一瞬の間隙を見逃さなかった藤本は、ゴール前に走り込んでいた渡邉へのパスから選択を切り替え、自ら左足シュートを放つ。ボールは金山に触られたあとポストと金山に当たり、ゴールの中へ。80分にようやくこじ開けての得点だった。
 
岡山はただちに櫻川を河野諒祐に、高橋諒を高木友也に代えて河野を右WB、高木を左WBに配置。佐野がインテリオール、ムークが前線に一列ずつ上がって追撃態勢を取る。86分には鈴木のクロスからルカオのヘディングシュートが枠の右。岡山の強度の高い追撃を阻もうと保田も懸命にボールを奪い、攻撃へと切り替えて屋敷とのコンビネーションから上夷がクロスを送る。89分、下平監督は藤本を下げてデルランを投入し、屋敷を左サイドに移して5-4-1で守備を固めた。アディショナルタイムは4分。ゴール前へと送られるボールを集中して跳ね返し、最後は柳育崇を前線に上げるパワープレーもしのぎ切って、1-0でタイムアップを迎える。

 

シーズン後半に希望をつなぐ伸びしろ

ピッチで激しくぶつかり合った選手たちとともに、ベンチでも息詰まる采配合戦。長いホイッスルとともにガッツポーズを繰り出した下平監督は、試合後記者会見を終えたあと「疲れたー」と笑顔を見せた。
 
今季3度目の3連勝でリーグ前半戦を終え、勝点は40。昇格ラインの目安の目標として設定していた42にはわずかに届いていないが、2位で折り返しを迎えた。
 
ただ、「なんとか、本当に一個一個ぎりぎり勝ちを拾ってきている状態なので、盤石の2位では当然ない」と指揮官。開幕3連勝スタートで勝点は積んできたものの、3連敗や4戦勝ちなし、大敗した試合もあって得失点差はわずか3だ。
 
いまも負傷者が多く苦しい状況は続くが、ようやく戦列に戻ってきた渡邉をはじめ、初先発した池田やルーキーの松尾、コンディションを上げつつあるサムエル、U-20W杯を終えた屋敷らのフィットが進めば、後半戦は選手層も回復し、戦術浸透度も高めていけるだろう。次節はアウェイ千葉戦。下平監督体制初の4連勝を目指し、チームは次への準備に取り掛かる。

色鮮やかですね

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